青空文庫「山椒魚」

【青空文庫】短編ミステリー「山椒魚」は文体が現代人にも読みやすい

カタカナ、漢字、ひらがな、程よい階段落、そしてコンパクトな内容。通勤中に気軽に読めますよ。

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「山椒魚」あらすじ

物語は「僕」の語り口調で進んでいきます。偶然泊まった宿で僕は、生きた山椒魚を買う学生を見つけます。すると、その夜、同じくして泊まっていた二人の女学生たちが死んでしまいます。

事件とは関係ないものの気になってそのまま泊り続けた僕に、ある新聞社の通信員が近寄ってきてこうささやきます。

「ところで、その前に山椒の魚の騒ぎがあったそうですね。」

次第に明らかになる絡み合う人間模様。その衝撃の事実に、戦慄さえ覚える僕、その先に見たものとは。

「山椒魚」登場人物


物語の主人公。学生時代で、夏休みの時に木曾の旅をする。ストーリーテラー的なポジション。

宿の少女
宿で僕を迎える。15~6歳。

三人連れの女子学生
近子(第一発見者)、みね子(死亡)、兼子(死亡)

学生(男)
遠山、水島

通信員
東京の某新聞社の通信員という若い男性。事件の詳細をリークしつつも、僕から何かを聞き出そうと企てる。

商人
学生(男)に山椒魚を売る。

「山椒魚」感想

とにかく読みやすいです。行きの通勤で読了、そして、帰りにもう一度読み返しました。現代小説のような読みやすさで、しかも短編なので気軽に読めます。

さすがに短編なので、伏線が何重にも張り巡らされてというのは無いですが、私は最後までその死因がわからず(私が鈍いだけ?!)、退屈せずに読めました。「山椒魚」というと井伏鱒二さんの作品も有名なようですが、岡本綺堂は時代劇にもなった人気作「半七捕物帳」でも有名でその謎解きの構成は見事なものです。

なお、ここに出てくる山椒魚は、私達がイメージする1m近くもするオオサンショウウオではなく、「かつては食用として捕まえた」サンショウウオだと思います。それは、20cm以下と小型だったそうです(サンショウウオwikiより)。そうでなければ、作中のようなあんなことは出来ません。

どんなことなのかは、ぜひあなたが確かめてみて下さい。

「山椒魚」岡本綺堂(無料)

青空文庫に携わる皆様、こんな素敵な作品を本当にありがとうございます。